本番まで、あと一週間を切った頃から、
毎朝、天気予報を見ながら
「晴れてね…晴れてね…」と願った、アースデイ。
その願いが見事に通じた当日朝は、
代々木公園のリーフプロジェクト・ブース前に、8:30に集合!
10:00オープンに向け、初めてとなる「アースデイ出展」の準備が始まりました。
今回の特集は、そんな「アースデイ」に初参加した、リーフプロジェクトの活動報告。
私達のブースに足を止めてくれ、私達の話に耳を傾けてくれ、
私達に興味を持ってくれ、私達と一緒に笑ってくれた、
来場してくれた皆さんに感謝しながら、2日間を振り返っていきます。
ちなみに、「アースデイ」とは…?
「地球のために行動する日」として、1970年に始まった市民による世界最大の環境ムーブメント。
現在、世界175ヶ国・5億人が参加し、世界各地で地球のための様々なアクションが行われています。
2000年に初開催された「アースデイ東京」は、日本における最大級の環境フェスティバル!
会場となる代々木公園は、毎年、多くの来場者が埋め尽くします。
【開催日】2009年4月18日(土)・19日(日)
【来場者数】18日…65,000人・19日…75,000人
※アースデイ事務局公式発表
テーマは、「〜まな板の上からエコを考えよう〜」。
私達リーフプロジェクトのブースでは、「フードマイレージ」の考えをベースとした
「食べ物とエコ」についてのパネルクイズを行いました。
実際に出題したクイズは、この5問。
【Q1】
日本国内の食料における「海外依存率」は、何%でしょう?
【Q2】
日本のフードマイレージは、アメリカの何倍でしょう?
【Q3】
「国産小麦でできた食パン」と「アメリカ産小麦でできた食パン」の
二酸化炭素排出量は何:何でしょう?
【Q4】
「亀戸大根」「三浦大根」「桜島大根」。
東京生まれの大根は、どれですか?
【Q5】
「旬のものを、旬の時期に食べる」ことを、何と言いますか?
「○産○消」に当てはまる文字を書いてください。
来場者は、それぞれの出題パネルに書かれたヒントを見ながら、
【Q1】〜【Q4】が三択で、【Q5】には当てはまる文字を書いていくクイズ方式。
ヒントの中を読みながら、「フードマイレージ」という考え方を知ってもらえるようになっています。
中には、親子で楽しみながら問題を解いていけるように…と、
例えば、
【Q2】では、日本とアメリカのフードマイレージのグラフを布で作ってみたり、
【Q3】では、実際の二酸化炭素排出量の比率を、風船の数で表現したり、
【Q4】では、それぞれの大根のぬいぐるみ(メンバーの手作り!)を飾ったり、
……と、分かりやすく学んでいけるような、学びの空間を作りました。
※クイズの答えは、
【A1】60% 【A2】3倍 【A3】1:5 【A4】亀戸大根 【A5】旬産旬消
2日間を通し、来場者の方を見ていると、
じっくり考える方が多かったのが、【Q2】と【Q3】の問題でした。
特にこの2問については、少し難しかったよう。
私達スタッフも、実際にお声かけしながら、一緒に考えていくように心がけました。
来場者も、エコに関心の高い人が多いはずですが、
それでも、「フードマイレージ」については、知らない方がほとんど。
「そんな考えがあるのか!」「え〜っ!?そうなの?」という声に、
できるだけ分かりやすい言葉を選び、説明させていただきました。
そして、実は、意外や意外…だったのが、【Q5】の問題。
皆さんが一番頭を悩ませていたのが、実はこの問題でした。
『地産地消』は、すでに耳慣れているようですが、
『旬産旬消』という言葉や意味は、実際のところ、初めて聞く方ばかり。
「しゅんさんしゅんしょう、しゅんさんしゅんしょう」と、
ちょっと言いづらいこの言葉を、何度も口にされている方も多く見ました。
「私ね、78歳だけど、初めて聞いたわ、この言葉。良いこと知ったわ〜。
でも、昔なんて、地産地消も旬産旬消も、当たり前だったのよね〜」という、
あるお婆さんの話も、とても印象的でした。
実は、今回、クイズの答えを書いてもらったのは、葉っぱのカタチの紙。
裏側にひっくり返すと、「私のエコ宣言」と書かれた用紙となっています。
アースデイは、地球のことを考える日。
「日ごろからちょっと心がけているエコなこと」や
「今日をきっかけに、やってみたいエコなこと」を書いてもらい、
皆さんのエコへの意識を目に見えるカタチにしたいと、
今回、リーフプロジェクトは、大きなエコツリーを作りました。
エコツリーとは、高さ1m80pほどの大きな布に縫い付けた「木」。
最初は、幹と枝だけですが、皆さんがエコ宣言を書いてくれた葉っぱを、
どんどん枝に付けていくと、なんとも緑が眩しい!元気な木が誕生する、というわけです。
「地産地消を心がける!」「旬産旬消を心がける!」
「自炊をがんばる!」「手作り弁当持参!」「給食を残さない!」
「マイバッグを持ち歩く!」「水筒を持ち歩く!」「会社でもマイ・マグカップ!」
「レジ袋をもらわない!」「家庭菜園を始める!」「もっとお米を食べる!」
「ゴミを減らすようにする!」「電気をこまめに消す!」、などなど。
普段から意識の高い皆さんの宣言には、私達も、感心することばかり…。
葉っぱを手に取りながら、記念撮影をする方もいらっしゃいました。
そして、予定していたよりもずっと早く、エコ宣言の葉っぱは、
1日目は、用意していた160枚が、午後には終了!
2日目も、急きょ、葉っぱの枚数を増やし対応しましたが、15:30頃には終了!
2日間で、合計480枚もの、みなさんのエコ宣言が集まりました。
最初は、数枚しか葉のなかった木が、
2日目の最後には、青々と葉が茂る立派な木へと成長!
それには、私達も、本当にビックリ。
みんなで作った、大きな手作りのエコツリーに、私達も、感動をもらいました。
「フードマイレージ」という考えを、実際に気にかけ行動する時。
八百屋さんやスーパーで、産地をチェックしながら購入することが、
一番身近なフードマイレージの実践かと思いますが、
「自分の家で野菜を作ったら……」、
野菜・果物が運ばれてくる距離が発生しない分、
フードマイレージの考え方から見ても、もっとエコロジーな行動になりますよね。
実は今回、私達のブースでクイズに答えてくれた皆さんには、
先着355名の方に、「ミニトマトの種」をプレゼント。
「ぜひ、お家で育ててみてくださいね」と、お渡ししました。
皆さん、とても喜んでくれ、
「育てます!」という元気なお返事も、たくさん。
順調に育てば、夏頃には、真っ赤な実が付くのでは…。
「トマトがなったよ〜!」
そんな報告も、私達のもとに届くと、すごく嬉しいです!
今回、実は、私達リーフプロジェクトのブースには、
2月に最終講座を終えたばかりの「フード・マイレージ セミナー」
関東1期生のメンバー・渡辺美幸さんも、ボランティアとして参加。
初めて「フード・マイレージ ディレクター」として、活動しました!
講師である中田先生の著書を手に持ちながら、
最初は緊張した様子でしたが、徐々に雰囲気にも慣れていくと、
フードマイレージについても、しっかりとした言葉で説明を。
自ら声をかけながら、来場者の方に、しっかりと対応していました。
美幸ちゃん、本当にお疲れさまでした!
そして、ありがとうございました!
また、今回、大好評となったミニトマトの種のプレゼント。
これが実現したのも、一期生となる大村茂さんのご尽力のおかげ。
当日は、会場にも顔を出し、私達をねぎらってくださいましたが、
ここで改めて、感謝いたします。
どうもありがとうございました!
2日間を通し、本当に嬉しいことに……、
思っていたよりも、ずっと多くの方に、
私達のブースに来場していただきました。
2日間で、900人(推定)!
たった5名で活動している私達の所に、
こんなにも多くの方が参加してくださったこと、本当に驚きました。
どんどん人が、ブースに足を止め、ブースに入り、
クイズの前で立ち止まり、しばらく考え、紙に答えを書き、
答え合わせをし、エコ宣言を書いて、ツリーに飾る。
……時には、入場制限もするほどだったそんな光景を、
私達に、笑顔をもって見せてくださった来場者の方に、
心から感謝しています。
本当にありがとうございました!
私達も、お買い物をする時の新しいエコなアクションを、
この場をキッカケに知る人が増えていたようで、
意義のある感想・感触を、多く得ることができました。
嬉しく思っています。
そして、あの時の一瞬の興味・関心で終わらず、
できる時にできる範囲で良いと思います、
「食べ物とエコ」について、
身近なところからアクションしてくださっていたら、
自然と、フードマイレージという考え方も
広がっていくんだろうな……、と思っています。
来場してくださった、
小学生・中学生・高校生・大学生のみなさん、
会社員の方、主婦の方、おじいちゃん・おばあちゃん、
お友達同士で来た方、カップルの方、ご夫婦の方、
食の業界の方、農業関係の方、学校給食関係の方、
アースデイのボランティアの方、取材をしてくださったメディアの方。
初めて参加した、まだまだ未熟なブースに、
立ち寄ってくださり、そして、楽しい時間を共有してくださり、
本当にどうもありがとうございました!
また来年、パワーアップして、この場に戻って来ますね!
2009年5月
レポート・文 : リーフプロジェクト 神林春美